<材料>(約4人分)
・ベーコン 100g
・玉ねぎ 1個
・にんじん 1/2本
・セロリ 1/3本
・ズッキーニ 1/2本
・れんこん 60g
・ブロッコリー 50g
・ペンネ 50g
・カットトマト缶 1缶
・水 カットトマト(1缶)と同量
・オリーブオイル 大さじ1
・塩 小さじ2
・イタリアンパセリ お好みで
<下準備>
・ベーコンは約1cmの角切りにする。
・玉ねぎ、にんじんは皮を剥きベーコンと同じ大きさに切る。セロリ、ズッキーニも同様に切る。
・れんこんは皮をむき約0.5cmの厚さに切り、水に浸す。
・ブロッコリーは子株に分けておく。
・イタリアンパセリはみじん切りにする。
<作り方>
①鍋にベーコンとオリーブオイルを入れて、ベーコンがこんがりするまで中火で炒める。
②玉ねぎ、にんじん、セロリ、ズッキーニ、塩を加えてさらに炒める。
全体的にしんなりしたら、カットトマト缶と同量の水を加える。
さらにれんこん、ペンネを加えてふたをして15分弱火で煮込む。
ペンネは茹でずに、そのまま入れる
③ブロッコリーを加えて、柔らかくなったら器に盛り、イタリアンパセリで飾る。
お好みでパルメザンチーズやブラックペッパーをかけてお召し上がりください。
☞ポイント
★ベーコンの焦げが鍋底にこびりついても心配せずに
炒め続けてください。
次に入れる玉ねぎなどの野菜から水分が出て、
その焦げが旨味に変わります。
\ Staff Voice /
何気にsoupn.(スープン.)では初登場のレシピでした。
コラム担当の中村さんの文章にもありましたが、
「野菜スープ」って一言で言われても…となりますよね。
今回は著者の片岡義男さんのエピソードをヒントに、
さわのさんと相談しミネストローネになりました。
さわのさんらしいなと勝手に思ったのが材料。
ずばり「セロリ」。けっこう登場回数が多いので、
きっと旨みを出すのに使いやすい香味野菜なのかもです。
今度聞いてみよっと!
ともあれ、ぜひ、10ccの「Life is minestrone」を
ハミングしながら作ってみてください♪
スープといえば、ミネストローネを想像する方も多いでしょうか。
人生はミネストローネ
中村さんの書評を読んで、あぁ。なるほど、やっぱり。と笑みが溢れました。
『世の中にはいろんなお料理があるけれど、
そのネーミングもさまざまなものがあり、中には「もう少し説明してよ」って料理もある。
例えば「野菜スープ」。
もうちょっと言ってよ、教えてよ、ってなる。
少なくとも僕は。蕪とか冬瓜とかセロリとか言ってもらわないと困りますよって。』
うんうん、わかります。
どんなところでごはんを食べるのかによるけど、ファミレスだと写真付きで
おすすめポイントが書いてあって、個人がやってる居酒屋に行くと味のある達筆な字で書いてある
『ポテトサラダ』『冷やしトマト』『茄子の煮浸し』と、
説明不要の美味しさが想像できるメニューに溢れている。
ある日70歳を超えた父と洋風居酒屋で食事をすることになり「今日は私がご馳走するからなんでも食べてよ!」
とひさしぶりの父への親孝行ができると心がホクホクしていました。
しかし、父はメニューを見てどこか悩ましげな様子。
美味しそうなものがたくさんで悩んでるのかと思いきや「半分日本語だけど、一体どんな食べものなのかわからない」とぽつり…。
『牛肉のタリアータ』『当店自慢のロッシーニ』
『赤海老のアヒージョ』『真鯛のアクアパッツァ』などなど、今では当然のように知られる料理名。
でも、そうか、
これが当たり前だとは思ってはいけない。
中村さんの「もう少し説明してよ」なのだと思いました。
ただ、ネーミングを付ける側からするとあえてお客さんから質問されるように書いてる場合もあるんです。
会話をすることによって、ぐっと距離が縮まる。
会話からお客さんの反応を読み取って、好みそうな他のメニューを勧めてみようかな?
なんてことも考えていたり、いなかったり。
居酒屋ではなくレストランという場所になるとメニューだけでは全く読み取れないことばかり。
最近は『桃』『大根』『鰤』など食材だけの名前が書かれるだけで、
この食材から果たして何が生まれるのだろう?と情報量が少なすぎて、逆にワクワクしてきませんか?? と、
だんだんと話が逸れてきてしまいそうな、今回の小説『人生は野菜スープ』ですが、
最後の最後までその肝心な野菜スープが登場せず、出てくるのは言葉だけ。
そんな言葉だけから想像(この連載では想像力が試される)する野菜スープは
美恵子がオーダーしたハンバーグ・ライスにもぴったり、
みんなも大好き『ミネストローネ』にしました。
ミネストローネってイタリア料理のひとつですが、
『具沢山のスープ』という意味で特にレシピが決まってることはなく、
地方や季節によって具材が変わる料理なので、日本でいうお味噌汁のような存在なんだと思います。
そして、もう一つイタリア語の意味として『混乱・無秩序錯綜・ごた混ぜ』という意味合いもあり、
例え話好きのイタリア人がミネストローネを食べながら
『それは混乱する!!』
と話しているのが容易に想像できます。
そんな混乱がたくさん訪れる『人生』を『野菜スープ(今回はミネストローネ)』に例えた小説から、
れんこん入りのミネストローネを作りました。
なぜれんこんか?
それはお正月などでも縁起物として食べられるれんこんを入れることで、
カオスな人生を少しでも見通しのよい明るい未来が
訪れることを願って入れました。
人生はミネストローネ!どうぞ、めしあがれ!!
(文・さわのめぐみ)