東北地方といえば、豊かな自然と雄大な大地の中で、その土地柄から生まれた食材が豊富にあります。
和牛や海の幸、お米や野菜、フルーツ。もちろん食材だけではなく、厳しい寒さの暮らしから生まれた郷土料理もたくさん。有名な汁物料理では、青森の「せんべい汁」、秋田の「きりたんぽ鍋」、山形の「芋煮」、福島の「こづゆ」など、個性豊かなものばかりです。
今回は、宮城県仙台市を拠点に活動されている、料理研究家の早坂明子さんに、東北ならではの食材を使ったスープレシピを考案いただきました!
普段見慣れない食材が並びますが、手に入らない場合は代用できる食材でお試しを。
工程も少なく手軽にできるので、この機会にぜひ東北の食文化を感じてみてください♪
<材料> (2人分)
・ちぢみ雪菜 小さめ1束(小松菜などの葉物野菜でも代用可)
・仙台曲がりネギ 1本(普通のネギでも代用可)
・卵 2個
・鶏がらスープの素 小さじ1
・水 400ml
・米油 大さじ1
・しょうゆ 小さじ1(牡蠣しょうゆがおすすめ!)
・塩 小さじ1/4
・塩こしょう お好みで
<作り方>
①ちぢみ雪菜、仙台曲がりネギを2㎝の長さに切る。卵はボウルに割り、溶いておく。
②鍋に米油を熱し、ちぢみ雪菜と仙台曲がりネギを炒め、鶏がらスープの素、水を加えて沸騰させる。
油の香りや味にクセがない「米油」を使うことで、野菜の旨みや味をしっかり感じられます。炒める時はネギを先に入れ、焼き目がついたら雪菜を。時間差をつけることで、どちらの食感も活きます。
③ ②にしょうゆ、塩で味を調えたら溶き卵を加えて、ふんわりするようにかき混ぜる。
しょうゆは普通のしょうゆでも構いませんが、牡蠣しょうゆにすることで旨みが増し、味に深みが出ます。
④最後に、塩こしょうをして完成!
今回使った野菜は、どちらも宮城県を中心に収穫される伝統野菜。寒さが最も厳しくなる1〜2月に旬を迎え、甘みや栄養もたっぷり含まれています。
●ちぢみ雪菜
「雪菜」は宮城県で採れる冬野菜の一つ。お浸しや炒め物などさまざまな使い方があります。「ちぢみ雪菜」はその雪菜を寒さに当てて、ストレスを与えることで葉が縮み、甘みが増すと言われています。
●仙台曲がりネギ
一般的なネギと違い、大きく曲がった形をしています。これは、人の手によって作られていて、一度ネギを抜き取り、傾斜をつけた土の上に寝かせ、さらに土をかぶせることで曲がって成長するそう。甘みとやわらかさが特徴です。
▶︎日常編「スープ往復書簡」では、同じような曲がりネギである長野県の”松本一本ねぎ”を使ったスープレシピを紹介しています!〈鮭と焼きねぎの酒粕クリームスープ〉
次回は「ちぢみ雪菜と曲がりネギのかきたま汁」をアレンジした簡単レシピをご紹介!
和風スープから一転、洋風スープに様変わり!?東北ならではのアイデアレシピです。
2/16(木)の公開をお楽しみに!
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