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【スープ往復書簡】秋の夜長に。走りのりんごを使って、じんわり味の「じゃがいもとりんごのポタージュ」

更新日:2022年9月12日

長野県松本市に移住した金子健一さんと、山形県鶴岡市にUターンしたマツーラユタカさんからなるフードユニット「つむぎや」さんによる、お手紙のような美味しい連載。

金子さんが住む長野県松本市から山形県鶴岡市のマツーラさんへ。山形県鶴岡市に住むマツーラさんから長野県松本市の金子さんへ旬の食材や地のものを贈り合いながら、それぞれ暮らす土地を結んでスープをつくります。そして二人がお互いに書き綴る、交換日記のようなやりとりも楽しい、月2回お届けするコーナーです。


今回のテーマは「秋の夜長に」。それぞれの土地で旬を迎えた秋食材を使い、新たなスープを考えていただきました。スープに使う食材をつくる、ご縁のある農家さんもご紹介。食を通して人と人をつなぐ、つむぎやさんならではのスープを満喫ください。


 

長野県松本市▷▷▷山形県鶴岡市 マツーラさんへの贈りもの


松本と鶴岡のキャッチボールスープ企画の第3回目。

秋の夜長がテーマということで、お月見をイメージしたスープをつくりたくて、考えをめぐらせる。じゃがいものポタージュなんかよいのではないだろうかと思っていたら、「長野ではりんごが出始めたよ」と金子さんから荷物が届く。

早生品種の「つがる」。金子さんがお世話になっている長野県安曇野市の八百屋さんイチオシの「果樹園なすのさんち」のものだそう。秋の訪れを楽しむ、おだやかな甘さとみずみずしさ。生でももちろん美味しいのだけれど、スープにも合うかもしれない。りんごとじゃがいもでポタージュを早速つくってみることに。


じゃがいものじんわりな旨みの奥に、フルーティなりんごが隠し味。

秋の夜空に見立てて、テーブルクロスをひき、古い友人でもある福岡県で作陶されている陶芸家・石原稔久くんのスープボウルにポタージュを盛り付ける。お月見なスープテーブル。窓からは涼しげな夜風。さてさて読みかけの本もひっぱり出してきて、じんわりな時間を楽しみますか。


マツーラユタカ より


 

秋の夜長に。走りのりんごを使って、じんわり味の

じゃがいもとりんごのポタージュ




<材料> (2人分)
・玉ねぎ 1/4個
・じゃがいも 2個
・りんご 2個(1/4個分はトッピング用に)
・バター 20g
・ローリエ 2枚
・水 400ml
・コンソメ 5g 
・豆乳(成分無調整) 200ml(牛乳でもOK)

【トッピング用】
・グラニュー糖 大さじ1/2
・レモン果汁 小さじ1
・ピンクペッパー 適量

<下準備>

・玉ねぎは薄切りに。

・じゃがいもは皮を剥いて火が通りやすいようにスライス。

・りんごは皮付きのまま銀杏切りにし、1/4個分はトッピング用に残しておく。


<作り方>

①フライパンにトッピング用のりんごを広げ、グラニュー糖とレモン汁をふりかけてしばらく置く。

りんごの色止めもかねて、まずこの作業を。実際に火入れするのは、スープの煮込み時間などを利用すると段取り上手に。砂糖はお好みのものでOKですが、グラニュー糖や上白糖を使うと、りんごの色合いがきれいに。レモンの酸味も入って、りんごの皮の赤色もくっきりでる。



② 鍋にバターの半量をひき、玉ねぎとローリエを入れて中火で加熱する。玉ねぎが透き通ってきたところで、じゃがいもとりんご、残りのバターを入れて2分程炒める。


③②に水とコンソメを入れ、沸いてきたところで蓋をして、じゃがいもが崩れてくるまで5分程煮込む。


④スープを煮込んでいる間に、トッピングづくり。①のフライパンを弱火で加熱し、りんごから滲み出てくる水分を飛ばすように軽く木べらで炒める。水分がほどよく飛んだところで火を止める。

火が入りすぎると焼き色がついて茶色くなったり、食感がなくなったりしてしまうので、サッと加熱するぐらいの心づもりで。


⑤③のじゃがいもが崩れるようになったところでローリエを取り出し、豆乳を入れて、いったん火を止めてブレンダーをかける。再び火をかけ、ひと煮立ちさせる。

※ミキサーにかける場合は一度冷まして、粗熱がとれたらミキサーをかけて鍋に戻す。

豆乳を入れた後にスープをグツグツと煮立たせると分離してしまうので、ブレンダーをかけた後の加熱は短時間で!


⑥うつわにスープをよそい、④トッピング用のりんごとピンクペッパーを盛り付けて完成!

 


今回のスープづくりに使った、ご縁のあるつくり手さんをご紹介。中にはお取り寄せ可能な食材もございます。




金子さんがお世話になっている安曇野の八百屋さん「よろづや いっかく」。シェフであり八百屋の崎元夫妻が、信頼できる農家さんの野菜や果物を紹介しながら、信州の旬を伝えています。

今回送ってもらった「果樹園 なすのさんち」のりんごは、金子さんが「よろづや いっかく」で出会ってファンになってしまったとのこと。減農薬で大切に育てられる、なすのさんちのりんごたち。8月下旬から出てくる「つがる」という品種は、おだやかな甘さとみずみずしさで、シーズン先取り、ひと口で秋モードに。


 

次回レシピのお届けはは9月22日(木)。
鶴岡市のマツーラさんから松本市の金子さんへ、庄内地方の食材をお届けし、
秋の夜長にぴったりなスープづくりをしていただきます♪


(レシピと文・つむぎや マツーラユタカ

○Alps gohan


○manoma


○つむぎや





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